不安な気持ちと上手く付き合うにはどうすればいいだろう?
はじめまして、健康心理アドバイザーの酒井悠次と申します。この度、くおん堂さんのホームページをお借りして「健康を科学する」というコラムを書かせてもらうことになりました。
このコラムでは、日常生活や仕事、人間関係などで落ち込んだり、つらい気持ちになりやすい方に向けて、ほんのちょっとでも心が軽くなるためのヒントを届けたいと思います。また、どうすれば健康でいられるのか、その予防となる方法についてもお伝えしていきます。
本コラムが読者の皆さまの心と健康の充実に少しでもお役に立てるような情報を届けていきますので、どうぞよろしくお願いします。
それでは、記念すべき第1回目は、「不安な気持ちと上手く付き合うにはどうすればいいか?」というテーマです。
なぜ、このテーマを選んだかと言うと、私自身がとても不安を感じやすい人間だからです。何か緊張するようなシチュエーションになるとすぐに不安を感じやすくなります。
たとえば、結婚式の友人代表スピーチを頼まれたときは、「どうしよう、上手く話せるかな…」と不安でよく眠れなかったですね。 もちろん、そんな強い不安を感じやすいのは私だけではありません。
こんな調査があります。セコム株式会社が行った「日本人の不安に関する意識調査」では、調査を開始してから10年、一貫して7割の人が「最近不安を感じている」と回答したそうです。ちなみに不安を感じる事柄として「老後の生活や年金」「身体の健康」「心の健康」が上位となっています。出典:セコム株式会社「日本人の不安に関する意識調査」
「明日の面接、どうなるか不安だな…」「将来のことを考えると気が重くなる…」「人前で話すのは緊張するなぁ…」など、不安な感情は生きていれば誰しもが起きるものです。
不安を強く感じすぎると身体がガチガチになったり、頭の中がそれで一杯になり睡眠不足になったりします。そうなると、いざ本番に支障をきたしますよね。また、心身の状態も悪くなってしまいます。
そこで、今回のコラムではそうした強い不安を和らげる対処法についてご紹介します。この記事を読むことで、いつも不安でしょうがないと悩んでいた方が少しでも気持ちが楽になってもらえれば幸いです。
■不安に感じるのは悪いことなの?
まず押さえておいてほしいことがあります。それは、不安を感じることは決して悪いことではないことです。
というのも、不安をそれだけ感じるということは、それだけその問題を真摯に受け止めているからです。もし、どうでもいい問題だったら不安や緊張もそれほど感じる必要もないですよね。
ですので、不安、緊張を感じるということは自分はその問題をしっかりと受け止めている、重要視していることを認識して下さい。
そのうえで、どうすれば過剰に不安を感じなくてすむのか、その対処法についてお伝えします。
■行動することで不安を和らげることができる
不安を和らげる簡単な方法は行動することです。脳科学からみた不安の正体とは、脳の中にある偏桃体が興奮している状態になります。偏桃体とは、恐怖や不安、緊張といった感情に深く関係しています。
そして、この偏桃体の興奮するのを抑えるのに有効なのが行動だというわけです。では、どんな行動をすればいいのでしょうか。
私がお勧めするのは不安をノートに書きだすことです。
なぜ書きだすことが良いのか。それは、ノートに書きだすことで不安を吐き出せ、気持ちがスッキリするからです。
頭の中に不安をずっと閉じ込めておくことで、頭の中がそれで一杯になってしまいます。そうなると、不安がどんどんと膨らんでしまいます。ですので、ノートに不安を書き出して吐き出しましょう。
また、書きだすことで頭の整理ができるようになります。頭が整理されると、解決策も出やすくなったり、その不安は別に大した事ないんじゃないかなと気づきも得られやすくなります。
書き方としては、あなたが感じている不安、悩み、問題を素直な気持ちでノートに書いて下さい。
誰かに見せるものではありません。あなたの思うままに書いてみてください。
ただ最後に書く言葉としては、ポジティブな言葉、たとえば、「大丈夫、きっと上手くいく」「やることはやったのだから安心していいよ」という言葉で終わらすのが良いですね。そうすることで、脳がポジティブに捉えてくれるので、締めくくりの言葉はポジティブ、前向きな言葉を書くのをお勧めします。
■おわりに
いかかでしたか。このコラムでは、心がほんのちょっとでも軽くなるためのヒント、エッセンスをお届けしていきます。
ところで察しの良い方はお気づきかも知れませんが、 本コラムの執筆である私は、くおん堂酒井院長の弟です(笑)どうぞ兄共々、よろしくお願いします。
では、また次回にお会いしましょう。