こんにちは、健康心理アドバイザーの酒井悠次です。
「いつも同じ悩みを抱えていて、頭の中が混乱している」
「その場しのぎではなく、根本的な問題を解決したい」
その程度は人それぞれでも、誰しもが何らかの悩み、問題、不安を抱えていますよね。
お金、人間関係、健康、孤独、これからのキャリアetc…。
悩みの中身、捉え方はまさに千差万別ですが、私たちはいつも何かの悩みを抱えながら生きています。
ですが、悩みを抱えることは決して悪いことではないと私は考えています。
なぜなら、それだけその悩みについて真摯に向き合い、解決しようと模索している証拠だからです。
どうでもいいことだったら悩む必要もないですからね。
プロ野球、広島東洋カープをリーグ三連覇に導いた緒方孝市元監督は、監督時代、1日タバコ60本、コーヒー20杯という日々を過ごしていたそうです。
それだけチームを優勝に導くため計り知れないプレッシャーと闘っていたのだと思います。
ですので悩みを持つことにネガティブな反応を持ち過ぎることはありません。
とはいえ、悩みに押し潰されないように対策することも大切です。
その悩みを過剰に感じ過ぎることで心理的負担がかかり、行動することも出来なくなるからです。
車の運転で言えばサイドブレーキをかけながら運転するようなものですね。
なので、自分で自分を押し潰さないためにも上手く悩みをコントロールする必要があります。
そのために私がよくしていることは、自分が抱えている悩みや問題を紙に書き出し、整理するようにしています。
そして、ここが大事なのですが、そうした悩み、問題に向き合っている自分を認めてあげる、褒めてあげることを大切にしています。
自分で自分を認める、褒めるというとなんだか気恥ずかしいですよね。
でも、意外にこれが重要なんです。
自分の悩みや問題、嫌なこと、欠点を認めるのは辛いものです。
ですが、一度、それを認めることで気持ちが楽になり、問題解決へ向かう力となります。
やはり、自分の悩み、問題、不安と向き合うには、ほんの少しの勇気がいります。
その勇気を与えてくれるのが他の誰でもない自分の気持ち、感情です。
その源泉となるのが
- 悩んでいる自分
- 問題を抱えている自分
- できない自分を認めて
心の葛藤をほぐしてあげる。そして、そんな自分を褒めてあげることが大切です。
私の大好きな漫画であるスラムダンクにこんな場面があります。
インターハイ全国大会前、桜木花道は他の部員と離れ、ひとりシュート練習に励んでいます。
花道はバスケットを始めてまだ数ヶ月。そのシュート技術は決して上手くありません。
花道自身も、最初はそれを受け入れられませんでした。
そんな花道に湘北高校監督、安西先生はこう言います。
「初心者なんだからおかしくて当然。むしろ変なクセがついてなくていい。これから正しいフォームを身につけるんですから」
最初は自分の下手さを認められなかった花道ですが、
自分の下手なシュートをビデオで振り返っていた際には「メチャメチャだ……」と受け入れ、どうすれば良くなるかを考えられるようにまで成長します。
そして、桜木花道は2万本ものシュート練習に励み、山王工業戦、あのラストシュートにつながっていきます。
私の好きな言葉に「できない自分、失敗する自分を認めることから全ては始まる」という言葉があります。
何事も始めから完璧にできることはありません。ですが、ほんの少しずつでも行動することで成功した、できるようになったことは少なからずあるはずです。
今、あなたが抱えている悩みもきっと解決する方法はあるはずです。その力、エネルギーとなる源泉が自分を認めてあげる、褒めてあげることだと私は思っています。
参考文献
『アスリートマガジンWEB』
赤の検証~緒方孝市著『赤の継承 カープ三連覇の軌跡』制作ドキュメント「1日タバコ60本、コーヒー20杯という監督業の裏側」
https://www.hiroshima-athlete.com/articles/-/1236
『SLAM DUNK(スラムダンク) コミック22巻』(井上 雄彦 週刊少年ジャンプ集英社)