前回は、生体をコントロールしてい自律神経について書きましたが、自律神経が乱れると身体のあらゆる面に影響します。
自律神経失調症は、交感神経・副交感神経のアンバランスにより起こる症状の総称です。身体の隅々を巡りたくさんの機能を支えるゆえに、症状はめまいや吐き気、頭痛や倦怠感、精神症状と様々です。生活上のストレスによる交感神経が優位の状態が続くことが原因の一つに挙げられます。
「冷え」も自律神経の乱れから起きる症状の一つです。交感神経が優位になっている状態が続くと、生体が闘争モードの状態が長くなり、血管の収縮が続きます。闘争モードでなぜ血管の収縮が続く(血圧が高まる)かですが、人体には、身体を激しく動かすにあたり限られた血液量を有効に分配する仕組みが備わっていて、脳や筋肉に優先的に血液を送ります。闘争モードでは、筋肉はより早く血液が必要になります。血管をホースで例えるとホースが収縮して水がぴゅ~と勢いよく飛び出すように、血液も流れが早くなって筋肉に送られます。そうして、必要以上に血管が縮まると、血行が悪くなり「冷え」の一因となります。