自律神経は、24時間自分の意思とは無関係に、循環、呼吸、消化、発汗や体温調節など身体の機能を調節してくれています。
その中で呼吸は唯一意識してコントロールができ、例えば気持ちを落ち着かせるために深呼吸を行うといったことが知られています。
当院では、特に自律神経失調症の症状がある方にセルフケアとして丹田を使った腹式呼吸をお伝えしています。
丹田を使った腹式呼吸と聞くと難しそうに聞こえるかもしれませんし、インターネットで検索すると〈丹田式呼吸〉〈丹田腹式呼吸〉など色々出てきます。腹式呼吸とは違うのかとも思われるかもしれません。
大事なのはポイントを押させていただくことで、あとはそれを繰り返し繰り返し行っていくと感覚をつかんでうまく行えるようになっていきます。
ポイントは、以下の2点です。
①口からゆっくりと吐いて、お腹を使って(お腹を膨らませて)鼻から息を吸います。
②【丹田】を意識する・イメージする
やり方は、最初は仰向けで寝た状態で行うと分かりやすいと思います。
〈1〉口からゆっくりと息を吐いてき、息を全て吐き切ります。
〈2〉お腹を使って(お腹を膨らませて)鼻から息を吸い込みます。お腹を膨らませるのと同時に鼻から息を吸う感じです。このとき丹田(お臍から指4本分下にあるところ)に意識を集めて、丹田を使ってお腹を膨らませます。
※〈1〉〈2〉を繰り返します。
腹式呼吸は、副交感神経を優位にさせて、身体をリラックスした状態へと調整していきます。1日のうちで自分のやりやすい時間帯にでも継続して行っていただきたいと思います。また、仕事など集中することが続いているときにも行ってみて下さい。